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2025年12月22日

「無形文化遺産と生態系に関する予備調査」第2回ワーキンググループ会合を開催 (2025年12月3日)

「無形文化遺産と生態系に関する予備調査」事業の一環として、第2回ワーキンググループ会合を2025年12月3日に開催しました。京都府立大学教授の石川智士氏を話題提供者としてお招きし、「地域の持続的発展とエリアケイパビリティー」をテーマにお話しいただきました。

「エリアケイパビリティー」とは石川氏が提唱した概念で、地域で利用できる資源の数を増やし、資源を利用しケアする人々を増やすことで地域の持続的発展を促すものです。その実現には、地域の人々が自分たちの手で自分たちの資源をケアし、成功経験を波及させ、地域、行政機関、学術界が連携することで、地域資源の持続的なサイクルを創り出していくことが必要との説明があり、議論もその点を中心に進みました。

無形文化遺産保護においても、遺産を継承する地域の人々の減少や地域社会そのものの衰退が深刻な問題となっていることから、エリアケイパビリティーによる資源管理と無形文化遺産保護は、同様の目標と課題を抱えていることが議論の中で認識できました。また、地域の遺産としての無形文化遺産が、地域の活性化や自然環境の持続可能性に向けて果たす役割や可能性についても議論することができ、来年度の新規事業「無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する研究―無形文化遺産と生態系」に新たな視座をもたらす意義深い機会となりました。

第2回ワーキンググループ会合の様子(2025年12月3日  IRCIにて)
第2回ワーキンググループ会合の様子(2025年12月3日  IRCIにて)

第2回ワーキンググループ会合の様子(2025年12月3日 IRCIにて)

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