新着情報

2022年10月13日

「無形文化遺産保護と災害リスクマネジメントに関する調査研究」事業で地域ワークショップを開催しました(2022年8月5日、9月7日)

2022年8月5日、9月7日の両日、「無形文化遺産保護と災害リスクマネジメントに関する調査研究」事業において、オンラインの地域ワークショップを開催しました。ワークショプには、本事業に協力するアジア太平洋地域7か国(インドネシア、バヌアツ、バングラディシュ、フィジー、フィリピン、ベトナム、モンゴル)の研究者が参加し、彼らが昨年度取り組んだ調査結果を踏まえ、活発な議論を行いました。

8月5日のセッションでは、無形文化遺産をいかに災害から守るかをテーマに、各国の参加者が、自国の無形文化遺産が抱える災害リスクやそのリスクを軽減する方策について報告し、意見を交わしました。また、国立文化財機構に2020年に設置された文化財防災センターの小谷竜介氏が基調報告を行い、日本国内における無形文化遺産防災の歴史と、文化財防災センターの取り組みについて共有しました。

9月7日のセッションでは、災害リスクマネジメントにおける無形文化遺産の有効性に焦点をあて、海外研究者の事例発表と議論が行われました。様々な在来知の有効性が強調される一方、無形文化遺産を減災・防災に活かすには災害や気候変動といった要因だけでなく、無形文化遺産保護全般に関わる近代化の影響等も視野に入れる必要があること、また今後、現地調査においてはコミュニティにおける無形文化遺産の現状および災害リスクの把握と、無形文化遺産・災害リスクマネジメントの両分野の協働が必要であることなど、活発な意見が交わされました。

本ワークショップの成果を踏まえ、2022年度後半に各国で地域コミュニティにおける調査が行われる予定です。

  • オンライン・ワークショップの様子(2022年8月5日)

  • ワークショップの参加者

PAGE TOP