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2023年8月4日

マレーシアのジョージタウンを訪問しました

「無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する調査研究―持続可能なまちづくりと無形文化遺産」事業で連携しているジョージタウン世界遺産事務所の招待を受け、2023年7月7~9日、世界遺産登録15周年を祝う機会にあわせ、IRCIの野嶋洋子研究担当室長と佐々木一惠アソシエイトフェローがマレーシア、ジョージタウンを訪問しました。今回の訪問は、ジョージタウン世界遺産事務所が実施する事例研究の進捗状況を確認するとともに、ジョージタウンの有形・無形の様々な文化遺産がどのように保護され、積極的に推進されているかを直接理解する良い機会となりました。

ジョージタウン世界遺産事務所を訪問した際には、統括のアン・ミン・チー博士をはじめとするスタッフと、世界遺産ジョージタウンにおける文化遺産保護の現状や課題について議論しました。中でも、ジョージタウンの多文化な環境において事業を行うには、各コミュニティを尊重し、交渉と対話を行うとともに、すべての人々の参画が必要であることを強調していました。また滞在期間中には、ジョージタウン世界遺産事務所の調整により、事例研究の対象となっているベンガリ・モスクおよびダト・コヤ遺産協会の二つのコミュニティを訪問し、彼らの文化遺産保護に関連する活動や課題などについて意見を聞くことができました。彼らにとって、ジョージタウン世界遺産事務所との協働は、自分たちのモスクや寺院の遺産しての価値およびそれらを保護するための自らの役割と責任を認識することのできる大変有意義な機会となっていました。

今回の訪問を通じて、ジョージタウン世界遺産事務所とコミュニティの連携により、事例研究が順調に進んでいることが確認できました。その成果は、個々のコミュニティがどのように自らの文化的アイデンティティを多文化都市の世界遺産ジョージタウンの構成要素として位置づけているかを示す良好な事例になると期待されます。

 

  • ジョージタウン世界遺産事務所訪問 (2023年7月8日)

  • ベンガル・モスクでのベンガル・モスク委員会メンバーとの会合 (2023年7月8日)

  • ダト・コヤ寺院でのダト・コヤ遺産協会メンバーとの会合 (2023年7月9日)

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