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2021年12月17日

無形文化遺産のSDGsへの貢献に関する国際会議:キルギス

IRCIは、11月26日(金)、タリム・フォーラム・パブリック・ファウンデーション(TFPF)と中央アジアアメリカン大学(AUCA)の協力のもと、キルギスのビシュケクにて、「教育を通じた無形文化遺産の保護」と題した国際会議をオンラインで開催しました。この会議は、無形文化遺産と、SDG 4(質の高い教育)、SDG 11(住み続けられるまちづくりを)の関連性、および教育とまちづくりにおける無形文化遺産の役割について考える「無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する研究―教育とまちづくり」事業*1の一環として開催されたものです。

会議には、キルギス、カザフスタンの無形文化遺産研究者や専門家、AUCA職員や学生、地域博物館の代表者、キルギス・ユネスコ国内委員会、キルギスの伝統文化の実践者らが参加し、教育を通じた、ユルト(伝統的な住居)やそれに関連する知識・技術を含むキルギスの無形文化遺産保護について意見交換を行いました。約50名が出席し、日本、カザフスタン、キルギス各地からオンラインで会議に参加しました。

発表者からは、社会・政治・環境横断的課題に起因する無形文化遺産保護へのネガティブな影響に新型コロナウイルス感染症が追い打ちをかけたことが報告されました。また、無形文化遺産の研究を強化するためには、伝統的知識の保持者と学者・研究者間の連携が重要であること、伝統的知識や文化を実践・保護・継承するためには人々やコミュニティの力が重要であることが強調されました。地域博物館に関する3件の事例研究では、ユルト・ビレッジなど地域博物館が無形文化遺産保護に貢献し、地域発展の牽引役になりうることが示されました。

この会議の結果は、2021年12月22日に開催する国際シンポジウムにて共有されます。

*1: 本事業は、令和3(2021)年度文部科学省委託事業「ユネスコ共創プラットフォーム事業」により実施しています。

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