持続可能な開発目標(SDGs)

無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する研究 - 教育とまちづくり(2020年度~2021年度)

IRCIでは、2018年度から2019年度にかけて、SDG 4(質の高い教育をみんなに)、とりわけターゲット4.7(脚注1) に焦点をあて、無形文化遺産 (ICH) のSDGsへの貢献について検証する2年間のプロジェクトを実施しました。このプロジェクトは、ノンフォーマル教育ではフィリピン、フォーマル教育ではベトナムのパートナー機関と連携し、教材に無形文化遺産を取り入れるガイドラインを作成し、実際の教育現場で使用することで、その効果について調査を行いました。その結果、ICHは、ターゲット4.7を達成し、SDG 4に貢献しうることが明らかになりました。

SDG 4だけでなく他のSDGsへのICHの貢献の可能性についてユネスコが示唆しているように、IRCIは、ICHは、それが実践・継承されているコミュニティと深く関係している点に着目し、SDG 11(住み続けられるまちづくりを)、特にターゲット11.4(脚注2) を新たに研究テーマとして加えました。ICHに関連した教育を受けたこどもたちが、どのように自らのコミュニティに貢献し、住み続けられるまちづくりを実現するのかを調査するために、IRCIは、2020年度から、2年間のプロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは、3NGO – バングラデシュのDhaka Ahsania Mission (DAM)、インドネシアのDewi Fortuna Community Learning Center (DFCLC)、キルギスタンのTaalim-Forum Public Foundation (TFPF) – と協力し、ICH、SDG 4、SDG 11の関係性を調査・分析し、教育とまちづくりにおけるICHの役割を明らかにし、効果的な無形文化遺産保護に役立てます。

 

脚注
  • 1) SDGsターゲット4.7:2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
  • 2) SDGsターゲット11.4:世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
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