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2021年12月16日

無形文化遺産のSDGsへの貢献に関するワークショップ:バングラデシュ

IRCIは11月9日(火)、ダッカ・アサニア・ミッション(DAM)の協力のもと、バングラデシュで「シレット地域のダメイルに関するワークショップ」をオンラインで開催しました。このワークショップは、無形文化遺産とSDG 4(質の高い教育)、SDG 11(住み続けられるまちづくりを)の関連性、および教育とまちづくりにおける無形文化遺産の役割について考える「無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する研究―教育とまちづくり」事業*1の一環として開催されました。ワークショップには、シレット地域や国レベルの持続可能な開発に関する文化専門家、無形文化遺産実践者、ダメイル研究者、文化活動家、教師を含む教育者、地域開発者らが参加し、意見交換を行いました。

バングラデシュのシレット地域で14世紀から実践されてきた伝統的な民族舞踊かつ音楽であるダメイルは、文化遺産として重要視されてきました。ダメイルは長年にわたり結婚式、社交の場、宗教的祭礼、誕生祝いなどの席で、地域の人々に親しまれてきました。人気の高まりと様々なコンテクストでの実践により、多様なダメイルの実践が生まれており、DAMが行った調査によると、農村部と都市部ではダンスの構成、使用する楽器、衣装、曲調や手拍子などに違いがあることが分かりました。参加者は、ダメイルが様々な場面で広く実践されていることを評価する一方、ダメイルの豊かな表現を保護するよう求めました。この点において、IRCIとDAMによる無形文化遺産保護の取り組みは歓迎され、教育とコミュニティ開発に関するプログラムの記録、トレーニング、および促進活動への制度的支援の必要性を訴えました。

このワークショップの結果は、12月22日に開催する国際シンポジウムにて共有されます。


*1: 本事業は、令和3(2021)年度文部科学省委託事業「ユネスコ未来共創プラットフォーム事業」により実施しています。

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