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2024年4月12日

カンボジア・シェムリアップでワークショップを開催しました(2024年3月18~19日)

IRCIの「無形文化遺産の持続可能な開発への貢献に関する研究:持続可能なまちづくりと無形文化遺産」事業では、カンボジアのアンコール地域、マレーシア・ジョージタウン、およびマーシャル諸島において、無形文化遺産を活用したまちづくり・地域づくりを通じてSDGsに貢献するための事例研究を行っています。2023年度、各地で実施した調査成果を報告し、議論する機会として、2024年3月18~19日に、調査地域の一つであるカンボジア・シェムリアップにおいてワークショップを開催しました。

今回のワークショップは、本事業の協力者であるアンコール地域遺跡保存整備機構 (以下「アプサラ機構」) と共催し、マレーシア事例調査を担当するジョージタウン世界遺産事務所、マーシャル諸島調査を実施するパシフィカ・ルネサンスとWaan Aelõñ in Majel (「マーシャル諸島のカヌー」) の研究者のほか、カンボジア文化芸術省の無形文化遺産担当者が参加しました。

1日目は各国の研究成果発表を行い、総合討論では、主に有形および無形の文化遺産のコミュニティにおける役割について議論しました。特に、無形文化遺産は有形の遺産を保護するためのものではなく、文化遺産全体を構成する不可分な要素であり、両者の相互作用が重要であること、またこうした視点がコミュニティの維持及び持続可能な発展に必要であることを確認しました。

2日目は、アプサラ機構が調査を行うアンコール遺跡周辺の籐(ラタン)細工の実践者コミュニティを巡り、視察と聞き取りを行いました。この地域では籐の資源量が豊富であることから、籐細工が盛んに行われてきました。この視察は、アプサラ機構が取り組む事例を通して、各参加者が今後の事例研究の課題や可能性について意見交換する貴重な機会となりました。

  • ワークショップでの研究発表の様子 (写真🄫アプサラ機構)

  • 籐細工実践者コミュニティの視察と聞き取りの様子 (写真🄫アプサラ機構)

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