ポスト・コンフリクト

ポスト・コンフリクト

紛争後の国家における危機に瀕する伝統的手工芸の研究(スリランカ)(2013年度~2015年度)

2009年まで内戦状態にあったスリランカの北部州・東部州は戦災により著しく被害を蒙り、貧困解消と持続可能な生活基盤の確保が緊急課題となっています。そこでIRCI は、織物、編み細工などの工芸技術等で、生き残った女性たちが継承し、生活の手段となっている無形文化遺産の重要性に注目し、スリランカ政府とともにその復興に向けた事業を実施しました。2013 年度〜2015 年度にかけて、10 地域におけるワークショップと聞き取り調査の実施及び、女性工芸家の代表や、スリランカ政府の関係者らとの議論を通じ、復興に向けた提案書の作成を行いました。提案書については、継承者、政府関係者、研究者を日本に招聘し、2 年間にわたって内容のさらなる検討を行ったことで、復興に向けた課題や重要な点について、各関係者間の共通認識を深めることができました。紛争や戦争を経験した国が、安定した暮らしを築く過程では、持続可能な伝統文化の継承が大きな役割を果たします。今後は、本プロジェクトで得た上記の経験や知見を、その他の国における復興の実践的研究につなげていきます。

関連ニュース
  • スリランカのダグラス伝統工業・小企業開発大臣と面会、今後のIRCIとの協力関係について議論(2014年9月 コロンボ、スリランカ)

  • ナショナルクラフトカウンシルにて会合(2014年9月 コロンボ、スリランカ)

  • ワークショップにて工芸技術の復興に向けた課題を報告する継承者(2015年12月 富山市)

  • スリランカ東部より集中ワーキングセッションに参加した手工芸家(2015年3月 東京)

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