東ティモール行政官が日本の無形文化遺産の事例を視察

IRCIは、東ティモール政府及びユネスコジャカルタ事務所の要請により、日本における東ティモール行政官向けの無形文化遺産スタディツアーを企画、実施しました。この企画は、当初IRCIの中期計画(2013-2015)にはありませんでしたが、IRCIの活動ミッションの一つに、「危機に瀕する無形文化遺産の保護」があること、緊急を要する案件であることから、IRCIの平成25年(2013)の運営理事会で承認され、10月22日から26日までの5日間受け入れ、実施したものです。

生きた文化遺産の展示や保護の取り組みは、伝統芸能や慣習、儀礼や儀式、工芸などのエレメントによってさまざまな取り組みが必要です。東ティモールの無形文化遺産の特定や状況把握と分析はこれからであること、博物館等のインフラの整備もこれからであることを考慮し、まずは国立と地方のコミュニティが無形文化遺産の継承や展示、広報のために運営しているグッドプラクティスを数件選び、視察と議論(継承システム等、無形文化遺産の保存会の方、博物館経営者、や地方行政官)を組み合わせたプログラムにしました。国として国立東京博物館、東京文化財研究所、国立劇場を視察したのち、「男鹿のなまはげ」を継承している秋田県の男鹿コミュニティの博物館(「なまはげ館」と「男鹿真山伝承館」)、工芸技術「結城紬」を継承している茨城県の結城市の継承者育成の取り組み、加えて栃木県の益子コミュニティにて、工芸のマーケティングや街並みを視察しました。

初日と最終日に東ティモールの無形文化遺産の保護に係る課題と解決方法について、徹底した議論を行い、これらをまとめています。

詳細は平成26年(2014)3月に報告書として出版しました。

(本スタディーツアーは、2013年10月の第2回運営理事会で承認された事業計画に基づいて実施されました)